タブーになりがちですが、一番の争いの元になる『お金』のこと。
日頃から口座を整理して、いくつの口座があるか把握し、
どのように相続させたいか自分から表明しておきましょう。
お金は身内ほどタブーになりがちですが、生前に決めないのはトラブルの元です。
口座を凍結した後に財産分与に関して決めましょう。
『死んだらどうなる?』と考える時に、まず大切なことのひとつが『お金』に関することでしょう。
もちろん、死後の世界に持っていけるわけではありませんが、相続に関して意思表示をしないと、
死後家族が相争うことにもなりかねません。
一般的に、死ぬと取り急ぎ銀行口座は凍結されてしまいます。
人が死んだ場合、その財産は相続人に分与されます。
その分与額が決まる前に勝手に持って行く人かいないように、口座は財産分与の詳細が決定されるまでは凍結されるということです。
まず、財産というのは、現金はもちろん、土地、有価証券、そして借金も含みます。
これを合計した金額がマイナスだった場合・・・
つまり、借金のほうが多い場合には相続を拒否することもできます。
拒否した場合にはすべての相続を受け取ることができません。
相続は、一般に配偶者に半分、そして残りの半分は子供たちで等分することになります。
妻がいなければ子供たちだけで分けますし、妻も子供もいなければ親、親がいなければ兄弟とたどっていくことになります。
正式な遺言があれば、その遺言の方が優先されます。
土地など、等分には分けにくい財産も多いし、たとえば親の老後の面倒を見た子が大きい取るとした方がいい場合もございます。
昔は、長子が親の老後を見るかわりに財産もすべて引き継ぐというケースが多くありましたが、
現在は、少なくとも法律上では、世話をしようがしなかろうが均等に分けることになっています。
ここで不平等感が起こり争いとなることがあります・・・。
そんな争いごとを未然に起こらないようにするには、やはり遺言でちゃんと分け方を規定しておいた方がいいでしょう。
後の家族に災いをもたらさないためにも、遺言は常にしたためて更新しておきたいところですね。
『どんな財産があるのか』『どうしたいのか』は明白にしておきましょう。
相続財産が確認され、財産分与に関して、相続人全員の合意が得られた段階で、ようやく相続が可能になります。
たとえば、ソニー銀行の場合『ネットバンク』というその性質上、ネットに疎いという人が扱うのは難しいように思われがちですが、
相続に関しては『パソコンやスマートフォン不要』『キャッシュカード不要』『通帳不要』『来店不要』と、
誰でも容易に相続手続きが行えるようになっています。
ネットバンクだからといって、相続者の方がインターネットに詳しいとは限らないため、
ネットを使わずとも相続手続きができるようになっています。
人が死んだ場合、銀行のカスタマーセンターに電話をすることで口座が停止され、手続きに必要な書類について案内されます。
その後の手続きについては法定の相続人全員の合意が必要になります。
手続きがすべて終了したら、相続人の代表の元に、相続する預金残高が振り込まれます。
手続きにはそれなりの手間とコストがかかりますので、小額しか入っていない口座のお金は引き出しにくくなります。
小額しか入っていない口座は引き出して集約し、解約しておいた方が無駄はないでしょう。
解約にはさほどの手間はかかりませんので、日頃から無駄に多くの口座を運営せずに整理して集約しておくようにしたいですね。
まず、どんな口座がいくつあるのかを把握するのが大変なケースも多くみられます。
残された人に迷惑をかけないように、どこかに明記するようにしておきましょう。
子や配偶者からしてみれば「どこに、いくつの口座があるの?」という問いかけは、
まるで死を待っているようで聞きづらいことです。
身内ほど死についてはタブーになるので、常に口座や財産を把握し、
自分から相続人に相当する人に伝えられるようにしておきたいですね。
それが、後に禍根を残さないための方法となるのです。
~死亡した場合の、口座の扱いの流れ~
取り急ぎ、口座停止
↓
相続財産の確認(銀行預金・証券・保険・負債など)
↓
相続人全員の合意
↓
相続手続き
◆『銀行預金』のポイント◆
① どんな口座があるのか? 財産があるかは明白にしておきましょう。
② 不要な口座は解約して、単純にしておきましょう。
③ 不明瞭だと仲が良くても揉めるものです。明白にしておきましょう。